ラジカル塗料とは?メリットやデメリット、使い方について紹介!
現場仕事向けスケジュール管理サービスならサポスケ ↑詳細は画像をクリック↑
塗料販売店向け販売管理システムならPaintnote ↑詳細は画像をクリック↑

ラジカル塗料とは

ラジカル塗料は、2012年に発売したまだ新しい塗料になります。正式名称をラジカル制御型塗料といいます。

この名称にあるラジカルとは、塗膜が劣化する原因となる因子のことです。塗料に含まれる白色顔料の酸化チタンは、紫外線があたることにより劣化因子のラジカルを発生させてしまいます。このラジカルの発生を制御する機能がある成分を含んだ塗料こそ、ラジカル塗料というわけです。

ラジカルの発生が起こりにくい高耐候酸化チタンを配合し、加えてHALSという光安定剤を配合することで発生したラジカルを制御するという仕組みになっています。そのためラジカル塗料は、樹脂の違いによって分類された名前ではありません。実際にアクリル樹脂系のラジカル塗料もあれば、シリコン系樹脂のラジカル塗料もあるのです。

また、新しい塗料ということもあり、現在では取り扱っているメーカーの数もまだ少ないというのが現状です。ですが、これから発売するメーカーも増えていくことが予想される注目の塗料になります。

ラジカル塗料の特徴・メリット

ラジカル塗料のメリットは、ラジカルを制御することで劣化の目安であるチョーキングの発生を防ぐという点です。そのため塗膜の耐久性が高く、その耐用年数は15年ほどとなっています。

市場で最も人気のあるシリコン塗装の耐用年数が、10~15年と言われていますから、それと比較しても耐久性は高いと言えるでしょう。また、親水性に優れているという特徴もあるため、汚れが付きにくく光沢のある美しい外観が持続するというメリットもあります。

防カビや防藻機能も備わっており、日当たりの悪い場所の塗装でも美観をキープできます。
このように機能性に優れたラジカル塗料ですが、そのコストは従来のシリコン塗料とほぼ変わりません。機能性を考えるとコストパフォーマンスの高い塗料となっています。

ラジカル塗料のデメリット

ラジカル塗料のデメリットは、発売から日が浅いために、施行事例がまだまだ少ないということ。そのため実際の耐久性や耐用年数、問題点が実際のところ未知数となります。信用性という面からすると、施行事例が少ないことは、どうしてもデメリットになってしまうでしょう。

他のデメリットとしては、ラジカル塗料は色の種類によって機能性に違いが出てしまうことがあげられます。

そもそも酸化チタンは白色顔料のため、白の割合が少ないラジカル塗料は、必然的に耐候酸化チタンの割合が少なくなってしまいます。そのため色によってラジカル塗料は、機能性に違いが出てしまうというわけです。白色顔料の少ない色は、ラジカル塗料本来の機能を発揮できないと言えるでしょう。

ラジカル塗料の用途・使い道

酸化チタンによるチョーキング現象の発生を制御する機能が、ラジカル塗料の大きな特徴です。その機能を生かすには、ラジカル塗料の用途は外壁や屋根の塗装に利用するのが、ベストです。紫外線による塗膜の劣化対策として生まれた塗料ですから、建物の外壁や屋根のように常に紫外線の影響を受ける場所へ使うと良いでしょう。

実際の使い途としても、ラジカル塗料は新築の外壁や屋根、建物をリフォームする際に利用されることが多くなっています。一戸建てはもちろんのこと、マンションや店舗、病院施設、工場など用途の幅は広くなっています。

このように建物の外壁や屋根の塗装が、ラジカル塗料の主な用途です。逆にいうと、最近流行りのDIYによる家具や小物のペイントなどには使われることの殆どない塗料と言えます。

ラジカル塗料の使い方

ラジカル塗料の使い方は、難しいと思われるかもしれませんが、実際は他の塗料と変わりません。現在発売されているラジカル塗料は水性のため、塗料を薄めるには水道水をつかいます。

製品や環境により異なりますが、基本的に希釈率は3~10%の範囲内です。適応下地は豊富で、モルタル・コンクリート・サイディング・木部・金属パネル・アルミなどほとんどの下地に対応可能です。

塗装には、ハケやウールローラー、エアスプレーが推奨されています。比較的初期乾きの早い塗料ですが、重ね塗りをする際は十分に乾燥させる必要があります。冬場の気温が低い時期であれば8時間以上、気温が高くなる春夏は2~3時間以上乾燥をさせて重ね塗りをしましょう。

塗り替えをする場合などは、既存面を洗浄し、必要であれば補修作業が必要になります。その後、下地処理をしたうえでラジカル塗料を用いてください。ラジカル塗料は、伸びが良く塗りやすい塗料ですが、下地をきちんと整えるかどうかで仕上がりの美しさやモチも変わってきます。

ラジカル塗料を扱う際の注意点

ラジカル塗料は、使用前に必ず均一に混ぜてから使用してください。撹拌が不十分だと顔料が世容器の下に沈殿してしまう場合があります。

また、いくらラジカル塗料に防カビ・防藻効果があるといっても、既にあるカビや藻に対しては作用しません。必ずカビや藻、汚れの除去・除菌を行い下地を整えてから塗装しましょう。

伸びが良く塗りやすいラジカル塗料ですが、艶調整品はハケやローラーで仕上げる場合は、艶ムラを生じやすい傾向にあります。気になる場合は、エアスプレーを使用すると良いでしょう。

人体にも安全な塗料ですが、使用の際には手袋やマスクなどの保護用具を使用して作業してください。作業後は手洗いうがいを行い、万が一目や口に入った場合は、ただちに洗い流す必要があります。その後、体調に変化が見られる場合は、医師の診断を受けましょう。

塗料販売店で便利に使えるソフトをお探しですか?

Paintnote

おすすめの記事