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有機塗料とは
有機塗料は、合成樹脂を含んだ化合物で作られた塗料のことを言います。
有機物とは、生命体内にも存在し、炭水化物や脂肪、たんぱく質などを指していますが、人工的に作られているものは有機化合物と呼ばれています。有機化合物には塗料のほか、日常利用する食器用洗剤や洗濯洗剤、シャンプー、コップなどのプラスチックや、衣服などの合成繊維も有機化合物の仲間です。
有機塗料にはいくつか種類があり、合成樹脂であるアクリル、ウレタン、シリコン、フッ素などをそれぞれ含んでいます。
有機塗料は無機塗料に比べ種類が多く、施工ごとにその用途、価格帯が幅広くラインナップされています。合成樹脂の含まれない無機塗料は外壁に貼り付けて使うことができませんが、有機塗料はその利用範囲の広さと多機能性で、あらゆるものの塗装に使われています。
有機塗料の特徴・メリット
有機塗料のメリットは合成樹脂を含んでいるためある程度の伸縮性があり、ひび割れがしにくい点です。建物の外壁に塗装した際にそのメリットが発揮されます。
建物は地震や地盤沈下などの外的な要因で、外壁にひび割れが頻発します。有機塗料はその伸縮性によって、塗膜にひび割れができるリスクを低減する効果があります。たとえ外壁自体がひび割れてもこうした利点があるため、建物本体を守るための防水機能を果たすことができます。
また有機塗料は、生産を行う塗料メーカーも多く、有機塗料に含まれる合成樹脂の種類も相まって幅広い品揃えになっています。そのため価格帯もピンキリといったところで、用途や目的、予算に合わせてもっとも都合の良い製品を選ぶことができます。
このように、有機塗料にはその機能性と価格帯の幅広さという2つの大きなメリットがあります。
有機塗料のデメリット
有機塗料のデメリットとしてまず一つ目に、塗膜の劣化が起きやすい点があります。無機塗料と比較した場合、無機塗料は化合物を含まないため太陽の紫外線にさらされても、その劣化スピードはかなり遅くなります。
しかし有機塗料の場合、塗料に含まれる合成樹脂が劣化し、結合している塗膜が分解されることで、顔料が表面に浮き出てしまいます。古い建物の外壁によくみられる白く粉がふいたような状態、いわゆる「チョーキング」が起きます。
また有機塗料は炭素を含むため、そもそも燃えやすいという性質があります。有機塗料は主に石油や石炭などをベースに作られた合成樹脂で出ているため、火に弱いデメリットを抱えています。もし火災などが起きた場合、無機塗料よりもその延焼スピードも延焼範囲も広くなってしまい、場合によっては二次災害を引き起こす要因となりえます。
有機塗料は劣化がしやすい点、耐火性が低い点という2つのデメリットがあります。
有機塗料の用途・使い道
有機塗料はマンションや戸建てなどで、主に屋根塗装や外壁塗装に広く使われています。有機塗料には4種類の合成樹脂を使った塗料があると先ほど紹介しましたが、それぞれの特徴を紹介します。
アクリル系塗料
昔から使われている塗料でもっとも安価です。そのため自宅でDIYなどをする際に扱いやすい塗料です。ただ劣化しやすく、塗り直しの回数が多くなることからマンションの大規模修繕などではあまり使われません。
ウレタン系塗料
アクリル系の次に安価な塗料でサイディングから木材、鉄部など幅広い用途があります。ただ耐久性があまりなく、硬化剤との相性が重要になってきます。
シリコン系塗料
高耐久性と撥水性、汚れにくさが魅力の樹脂で、外壁はもちろん家具などにも使用されている塗料です。ただし取り扱いが難しく、職人の腕が要求される塗料です。
フッ素系塗料
「高耐久性」「高耐熱性」塗料として知られており、長期間塗りかえ不要な点が魅力です。屋根の塗装によく使われています。工事費用の負担が高くなる点はネックと言えるでしょう。
有機塗料の使い方
有機塗料の使い方としては、建物では外壁や屋根、鉄部などの塗装がメインとなります。
建物に塗装する際には一定の技術が必要です。有機塗料のもつ耐熱性や耐候性などを十分に発揮させるためには、古い塗料をしっかりと除去し、汚れを払い、その上に有機塗料を均一に塗っていく必要があります。そのため、外壁塗装を依頼する際は、職人の腕が重要になります。
最近では有機塗料と無機塗料を合わせ、両者の良いとこ取りをした混合塗料が使われることも多くなっています。無機塗料は耐久性に優れているほか、有機塗料と比べると紫外線による劣化が起こりにくくなっています。燃えにくいという特長もあるため、無機塗料(混合塗料)は人気の塗料になっています。
有機塗料を扱う際の注意点
有機塗料を扱う際には、次に挙げるような点において注意が必要です。
まず、有機塗料の選び方についてです。DIYで扱う際は用途に合った塗料の選択が重要です。塗料選びに失敗してしまうと乾かない、すぐにはがれるなどの事態に直面してしまいます。
有機塗料の取り扱い方法について、スプレー式の有機塗料を扱う際は特に火気に注意する必要があります。有機塗料を扱う際は火の気がないところで行いましょう。
有機塗料の使い方についてですが、塗料が入っている容器をさかさまにして開け、棒などでよく撹拌してから塗装をする必要があります。粘り気が強すぎるとうまくぬれません。場合によってはうすめ液を活用していきましょう。
最後に、有機塗料の塗り方についての注意点です。塗装の際は塗装部の汚れを除去するのと、古い塗装がある場合は完全にはがしてから塗装を行う必要があります。塗りを行うときは顔料が均一になるように丁寧に施工を行います。